2007年05月08日

処女膜回復手術と婦人科医のジレンマ

ヨーロッパ、アメリカ、アフリカでは、結婚を前にしたイスラム教徒の女性が、婦人科医に処女膜の回復手術を依頼することが問題になっているらしい。

http://www.timesonline.co.uk/tol/news/world/europe/article1756072.ece

イスラム教徒の間では、女性に対する性的な制約が厳しいため、結婚を前にした女性が、性経験があることを家族に知られることを恐れて、医者に駆け込むケースが増えている。

これに対し、フランス産婦人科医の議長を務めるジャック・ランサック氏は、産婦人科医に、こうした手術は行わないよう呼びかけている。

しかし、医師の中には、女性を暴力から守ることを優先して、処女膜回復手術を行い、処女証明書(って、そんなものある訳?)を出している者もいる。私立の病院でこうした手術が行われるのは、ある程度仕方が無いが、公的な病院で、公的な保険からの支出で手術を行っている医師もいるため、社会問題になっている。

この問題に詳しく、著書もある、イザベル・レヴィ氏によれば、ヨーロッパに住むイスラム教徒女性は、以前の世代と比べると活動的になり、外に出てゆく機会も増えているが、それと平行して高まっているイスラム教原理主義のせいで、家族の出身国の男性と結婚させられるケースが増えているのだそうだ。そうした国では、女性に対する制約が厳しく、処女でないことが知られるだけで、女性は命に関わる危険にさらされることになる。



処女膜回復手術や処女証明などいらない世の中になれば、そのほうがいいのだろうが、女性の立場が弱く、家族の名誉を汚したという理由で暴力を受けたり、殺されたりする女性がいるという現実は、医師が手術を拒むことで変えられるわけではない。欧米社会とイスラム教徒の接触が生んでいる、問題のひとつである。


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2007年01月30日

世界最高齢の母、若いパートナー求む

世界最高齢の母は、確か、イタリア人医師に治療(病気ではないので治療というのは変ですが)を受けたルーマニアの女性だと思っていたのだが、スペインにその上を行く人が現われたらしい。

彼女の名前はカルメラ・ブサーダさん。歳は67歳(下のリンク先に写真あり)!

http://www.timesonline.co.uk/article/0,,13509-2572073,00.html

でも、赤ん坊が二人も生まれてしまい、子育てが大変なので、歳が若いパートナーを募集中だそうだ。

彼女の収入は、国民年金としてもらえる週2万2千円(100ポンドと書いてあるので、それぐらいだろう)だけ。これでやりくりするのは大変そうだが、イギリスのタブロイド紙ニューズ・オブ・ザ・ワールドの独占インタビューに答えて、かなりの臨時収入を得たもよう。まあ、うまくやりくりして欲しい。

それにしても、スペインは国民年金を週2万2千円もくれるのか・・・うらやましい話だ。

以上の話だと、カルメラさん、あまり裕福な感じではないが、実はアメリカで不妊治療を受けるため、家を売って、六百六十万も払ったのだそうだ。うーん、こんなお金を使い方って賢明なのだろうか・・・

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2006年04月14日

ローマ教皇、ユダを批判

ベネディクトゥス(ベネデット)十六世は、昨日(4月13日)の法話の中で、ユダは強欲で、嘘つきで、欺瞞に生き、改宗することができなかったと、イスカリオテのユダを強く批判した。

法話の中で、『ユダによる福音書』に触れることはなかったが、先日アメリカで公開されたこの偽典への間接的な言及であることは間違いない。

ベネディクトゥス16世によれば、「(ユダは)キリストを権力と成功を基準に評価する。彼にとっては権力と成功だけが真実であり、愛は価値を持たない。そして、彼は強欲である。金銭が、イエスとの一致(コムニオ)よりも大事であり、神よりも、神への愛よりも重要なのだ」。

キリスト教の中には、このようにユダへの憎悪とも言えるものがある。他方で、キリスト教は、敵を愛することを勧め、許せないということを罪だと説いているため、多くのキリスト教徒のユダに対する態度はベネディクトゥスのそれよりも曖昧だ。前教皇、ヨハネ・パウロ二世も著書の中で、ユダは永遠に地獄に落ちたわけではないだろうと推察している。

前回も書いたように、『ユダによる福音書』には、イエスの生涯を記述する歴史文書としての価値はなく、あくまでも、それが書かれたであろう二世紀の末から三世紀の初めにかけてのキリスト教やその分派の考え方に光を当ててくれるだけだ。にも拘らず、『ユダによる福音書』をまるで聖典のように扱い、ユダを再評価しようとする人たちがいるようだ。ベネディクトゥス十六世が今回特に厳しくユダを批判した背景には、こうした理由がある。

http://www.corriere.it/Primo_Piano/Cronache/2006/04_Aprile/14/accattoli.shtml
http://www.corriere.it/Primo_Piano/Cronache/2006/04_Aprile/14/messori.shtml
http://www.repubblica.it/2006/04/sezioni/cronaca/settimana-santa-giuda/settimana-santa-giuda/settimana-santa-giuda.html

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2006年04月07日

ユダはキリストを裏切らなかった?

イスカリオテのユダは裏切り者ではなかったとするアポクリファ(偽典もしくは典外典)のマニュスクリプトが、今日(4月6日)、ワシントンDCのナショナル・ジオグラフィック・ソサエティーで初めて公開された。

「アポクリファ」というのは、キリストや使徒たちについて書かれた古代の文書で、聖書に採用されなかったものを指す。問題のマニュスクリプトは紀元300年ごろのエジプトで書かれたものだそうだが、150年頃に書かれた『ユダによる福音書』の写しだと信じられている。1970年代にエジプトのベニ・マサル近郊で発見されたが、公開されるのはこれが初めて。

新約聖書に含まれている福音書では、イスカリオテのユダは、銀貨30枚と引き換えにキリストを当局の手に引き渡したことになっているが、このマニュスクリプトによれば、ユダはキリストの命令に従って、当局にキリストの所在を通報したことになっている。

確かに、キリストが処刑されなければ、人間の罪を贖うことができなかったのであり、ユダは人類の救済に貢献したのだと言うこともできる。ユダが神の計画の一部であったというのは、すでに二世紀には現れていた考え方。最近でも、ニコス・カザザキスの『キリストは二度磔にされた』と、その映画化『キリスト最後の誘惑』(マーチン・スコセッシ監督作品、ユダはハーヴェイ・カイテルが演じている)が、この説を採用しているので、ご存知の人もいると思う。

『ユダによる福音書』が成立したのが二世紀の半ばだとすると、イスカリオテのユダが書いたということは有り得ず(しかし、ユダという名前の別人が書いた可能性はある)、ここから歴史的キリストについて何かが分かるということはないが、二世紀のキリスト教を知る上では、重要な文献だということができる。


http://www.timesonline.co.uk/article/0,,3-2121611,00.html

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2006年03月22日

ユーロビジョン:セルビアとモンテネグロ(続報)

セルビアとモンテネグロは、今年、ユーロビジョンに代表を送らないことを組織委員会に正式に通告した。セルビアとモンテネグロには、£15,000以下の罰金と、三年間の出場禁止が科される可能性がある。

代表に選ばれていたのはモンテネグロのアーティスト(No Name)だったので、モンテネグロは反発しているかもしれない。

セルビアとモンテネグロは一応連邦制をとっているが、議会、政府、通貨、すべて別々であり、事実上、すでに二つの国のようなものである。それでも、セルビアがモンテネグロの独立を嫌うのは、モンテネグロを失うと、アドリア海との接点を失い、完全に内陸国になってしまうからという理由があるのだそうだ。

http://www.timesonline.co.uk/article/0,,13509-2097686,00.html

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2006年03月17日

ユーロビジョンとモンテネグロの独立問題

ヨーロッパでは、毎年「ユーロビジョン」という歌の祭典が開かれる。各国から代表が一人もしくは一組出場し、各国からの投票を元に優勝を競うのだ。最近イギリスは自国に票が集まらないので、かなりいじけ気味だが、国によってはかなり大事なイベントだ。

今年は5月にアテネで開かれる。前回の優勝者はギリシャ代表だったからだ。

さて、このユーロビジョンに、今年、セルビアとモンテネグロは代表を送らないことが決まった。ベルグラードで行われた代表選出イベントで、モンテネグロ出身のグループが歌った際、会場のセルビア人がブーイングを浴びせかけたのがその原因。

旧ユーゴスラビア諸国はほぼすべてが独立してしまい、まだセルビアと連邦を形成しているのはモンテネグロだけだ。そのモンテネグロも、今年五月の国民投票で独立が支持される公算が大で、セルビアとの間に軋轢が生じている。

民族間の不信がこんなところにまで現れるという、なんとも切ない話だ。

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http://www.timesonline.co.uk/article/0,,13509-2087984,00.html
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